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【住まいの耐震性】ご家族を守るための「地震に強い家創り」のポイント

こんにちは、ダイバホームです。

家は住む人の生命と財産を守るもの。家を立てる際に地震に対する強さを確保することは必須の要素です。静岡県は以前から大きな地震の発生が予想されており、強い地震にも耐えられる住まいであることが重要です。今回は住まいを建築する際に知っていただきたい地震対策のポイントについてまとめます。

 

 

 

 耐震等級の確認

 

 耐震等級は、住宅の耐震性能を評価するための基準で、1から3までの等級に分かれています。

耐震等級1は、法律で定められた最低基準で、震度6強から7程度の地震に耐えることが期待される性能とされています。

耐震等級2は、その1.25倍の強度があり、学校や避難所といった防災拠点でも採用されています。
耐震等級3はさらに高い耐震性能を持ち、病院や警察署、消防署といった重要施設に採用される基準です。

耐震等級3を選ぶことで、将来的な地震への不安を軽減し、住宅保険の割引が適用される場合もあります。
住宅の規模や予算に応じて、最適な耐震等級を選びましょう。

 

 

 

地盤調査の実施

 

 建物の耐震性を考える上で、建設予定地の地盤は非常に重要です。
軟弱な地盤に建物を建てると、地震の際に地盤が沈下したり、液状化現象が起こるリスクがあります。地盤調査では、ボーリング調査や表面波探査などの手法を用いて、地層の構造や土質、地下水の状態を確認します。その結果に基づき、地盤改良工事が必要かどうかが判断されます。適切な地盤対策を施すことで、建物全体の安定性が向上し、地震による被害を最小限に抑えることができます。

 

 

建物の形状

 

 建物の形状は耐震性に大きく影響します。シンプルで対称的な形の建物は、地震の力を均等に受け流すことができ、被害を軽減します。一方、L字型やT字型、複雑な構造の建物は、地震時に建物の一部に集中して大きな力がかかりやすく、被害が大きくなる可能性があります。こうした形状でも耐震性を確保するためには、耐力壁や補強部材の適切な配置が必要です。可能であれば、設計段階からシンプルな形状を選び、耐震性の高い建物を計画することが重要です。

 

 

 

バランスの取れた間取り

 

 耐震設計において、建物全体のバランスが重要です。特に、地震時に揺れを支える耐力壁の配置が間取りによって偏らないようにすることが求められます。片側に重い荷重が集中していると、その部分に地震の力が集まり、建物が倒壊するリスクが高まります。また、耐震性の高い間取りを実現するためには、開口部(窓やドア)を適切に配置し、耐震壁や柱がしっかりと機能するように設計する必要があります。専門家と相談し、間取りと耐震性を両立させた設計を行うことが重要です。

 

 

 

耐震構造の選択

 

 注文住宅の耐震性を確保するために、建物の構造を選ぶことは重要です。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などの異なる構造方式は、それぞれ異なる耐震性能を持っています。例えば、木造住宅は軽量で柔軟性が高く、地震の揺れを吸収しやすい特性がありますが、設計や施工が不適切だと強度が不足する可能性もあります。鉄骨造や鉄筋コンクリート造は、重く強固で耐震性能が高いですが、その分建設コストがかさむ場合があります。さらに、木造住宅でも「壁量計算」に基づいた適切な耐力壁の配置により、耐震性を向上させることが可能です。どの構造を選ぶかは、耐震性だけでなく、予算やデザインの希望なども考慮しながら慎重に判断することが大切です。

 

 

 

基礎工事の強化

 

 基礎は建物全体を支える重要な部分であり、その強度が建物の耐震性を左右します。基礎工事にはいくつかの方法がありますが、特にベタ基礎は耐震性が高いとされています。ベタ基礎とは、建物全体を底面から均一に支える基礎のことで、地震時の揺れや沈下に対して優れた安定性を発揮します。逆に布基礎は、建物の外周や特定の柱の下だけを支える方式で、コストが抑えられるものの、地盤の状況によっては不安定になることがあります。基礎を強化するために、地盤に適した基礎工事を選ぶことが重要です。また、基礎部分のコンクリートの厚みや強度も耐震性能に大きく関係するため、適切な施工が求められます。

 

 

 

 

制震・免震技術の導入

 

 地震に強い家を建てるためには、従来の耐震構造に加えて、制震や免震技術を取り入れることも有効です。制震技術は、建物に設置されたダンパーなどの装置が揺れを吸収し、建物への衝撃を緩和する仕組みです。これにより、地震による被害を大幅に軽減できます。一方、免震技術は、建物の基礎に特殊な装置を設置して、地震の揺れを建物に伝えないようにするものです。免震住宅では、地震時の揺れを大幅に減少させ、家具の転倒なども防ぎやすくなります。ただし、免震技術は施工費が高くなるため、予算とのバランスを見て判断する必要があります。

 

 

軽い屋根材の使用

 

 地震時、建物の上部が重いと揺れが大きくなり、倒壊のリスクが高まります。そのため、屋根材には軽量なものを使用することが望ましいです。従来の瓦屋根は耐久性に優れていますが、重量があるため、地震の際に大きな揺れが生じる可能性があります。軽量の金属製屋根材やスレートを使用することで、建物の重心を低く保ち、地震の際の揺れを軽減できます。また、軽い屋根材は設置やメンテナンスのコストも抑えられることが多いため、経済的な利点もあります。

 

 

これらは安全な住まいであるために一つとして欠かすことができないポイントです。ご家族が安心して暮らすことができる家創りのため、このポイントを踏まえて計画されることをお勧めします。