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資金(ローン)

【住まいの資金】「親からの資金援助、贈与税はかかる?非課税枠を解説」

 

 

はじめに

マイホームの取得を目指す際、親からの資金援助を受ける方も多くいらっしゃいます。その際に気になるのが「贈与税がかかるのか?」という点。本記事では、贈与税の基本から、住宅取得資金に関する非課税制度まで、平易な表現で詳しく解説します。これから家づくりを検討される25~44歳の皆さまに向けて、安心して活用できる知識をお届けします。

 

1. 贈与税とは?

親などからお金を贈ってもらうと、原則「贈与税」がかかります。贈与税は、贈与を受けた翌年に税金を支払う必要があり、金額が大きいと負担も大きくなります。

 

2. 住宅取得資金の「非課税制度」って?

マイホーム購入のため、直系尊属(父母・祖父母)からの資金援助は、一定の要件を満たせば非課税になります。要するに「贈与税がかからない枠」があるわけです。その特例、いわゆる「住宅取得等資金の贈与税の非課税措置」です。
 

■ 非課税の上限

  • 省エネ等住宅(高断熱・高耐震などの住宅)なら 最大1,000万円まで

  • それ以外の住宅なら 最大500万円まで が非課税となります。
    さらに、年間110万円の“暦年贈与の基礎控除”も合わせれば、最大1,110万円(高性能住宅)まで非課税になります。

■適用期限

令和6年(2024年)1月1日から、令和8年(2026年)12月31日までの期間に限り、この特例が使えます。
 

3. 誰が使える?要件をチェック

■受贈者(援助を受ける人)の条件

  1. 直系尊属からの贈与であること(祖父母も含む)。

  2. 贈与を受けた年の1月1日時点で 18歳以上

  3. その年の合計所得が 2,000万円以下(床面積40‑50㎡の住宅なら1,000万円以下)。

  4. 過去に同じ特例を使っていないこと。

  5. 贈与した年の翌年3月15日までに、全額を住宅取得に充てること。
     

■ 対象となる住宅の条件

  • 日本国内の住宅であること。

  • 床面積は原則 40㎡以上240㎡以下

  • 高性能住宅(省エネ等)の場合は、性能証明書の添付が必要です。
     

■手続き

  • 贈与を受けた翌年の 3月15日まで に、所轄税務署へ 贈与税の申告と「非課税特例の適用」の旨を記載した書類を提出します。

  • 添付書類:贈与契約書、住宅の契約書・登記事項証明書、性能証明書などが必要です。

 

4. 親からの資金援助の具体例

たとえば、「省エネ等住宅」を新築する際に、親から1,200万円を贈与された場合を考えます。

  • 非課税枠:1,000万円

  • 暦年控除:110万円

  • 計1,110万円までが非課税

  • 超過分(1,200−1,110=90万円)には贈与税がかかります。
     

このように、うまく使えば大幅な税負担軽減になります。
 

5. よくある注意点

  1. 「親からの借金」の場合の扱いは要注意
     贈与税を回避する目的で親から「借りた」と見せかけようとしても、書面や返済計画がなければ『贈与』と判断される場合があります。借入契約書や利息、返済実績の明示が重要です。
     

  2. 相続時との関係
    この贈与特例を使うと、将来の相続時に利用できる「小規模宅地の特例」が使えなくなるケースもあるため、相続対策としても注意が必要です。
     

  3. 住宅ローン控除との併用
     住宅ローン控除との兼ね合いもあります。非課税枠利用額が住宅ローン控除の適用に影響する場合がありますので、全体計画をチェックしましょう。

     

6. 住宅取得にからむ贈与税の全体像

 

非課税制度には、暦年控除と住宅取得特例、相続時精算課税などの制度があり、組み合わせ次第で総額3,000万円超の支援も非課税とできる可能性もあります。
 


まとめ:親の資金援助を賢く使うために

  1. 非課税枠を理解:省エネ住宅なら1,000万円、一般住宅なら500万円まで非課税。

  2. 要件をチェック:受贈者・住宅・手続きの3つの要点をしっかり押さえる。

  3. 申告を忘れずに:贈与は翌年3月15日までに申告が必須。

  4. 他制度とのバランス:相続・ローン控除との兼ね合いも念頭に。

これにより、大きな節税メリットを得ながら安心してマイホーム購入に臨めます。
 


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